ライトブルー
翌日、昼前に私たちは帰りの電車に乗った。
「今さらだけど浅黄くん、ロックフェスって誰が出る予定だったの?」
浅黄は昨日とはうって変わって、何ごともなかったかのように元気になっていた。
「ん? 忘れた。でもたしか俺の好きなアーティストは出てなかったような気がする。何でもいいから生の音楽聞きたかっただけ」
一方、瑞希の横で私は駅弁をひたすら食べている。何だか浅黄は瑞希と打ちとけたようで、私は内心ホッとしていた。
「……楓、楓、ねぇ、楓ったら!」
「え? 何? 聞いてなかった」
瑞希は何やら上機嫌だ。
「あのさぁ、映画サークル辞めない?」
「は?」
瑞希の唐突な提案に私は一瞬固まってしまった。