空の誓い、海との約束
「緊張してるの? シェリフ」

 陛下は悪戯っぽく微笑んで僕に尋ねた。魅力的なその笑みに僕の頬が赤く染まる。

「からかわないでください、陛下」

 楽に乗り、音に乗り。踊っている間中、陛下は僕の瞳を見つめていた。陛下の瞳に僕が映っている。

 いや、潤んだその瞳が本当に見つめているのは多分、僕ではない誰かだ。

 それはきっと――

「シエル殿下」

 曲が終わりに差し掛かった時、陛下は僕に言った。

「後程、貴方と特別にお話したく思います」

「えっ……」

 それって、つまり、つまり。

『この方はと思われた方を会話にお誘いになります』

 再び赤くなった僕に身を寄せてさらに真っ赤にさせ、陛下は僕の耳元で囁いた。

「だから退場しないで待っててね、シェリフ」

「は、はいっ」

< 41 / 173 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop