空の誓い、海との約束
命懸けのかくれんぼ
 ダグラス達と合流するまでの間、私はリフにくっついて離れなかった。

 少し姿が見えないだけで泣き出す私に気を使って、リフは極力私のそばに居てくれた。

 やっぱり彼はあまり喋らない人だった。私が話せばきちんと答えてくれるけれど、必要な用件以外自分から話す事は無かった。

 それでも、優しかった。

 夜は私が眠るまで本を読んでくれた。怖い夢を見て目が覚めた時、いつでもリフは隣に居てくれた。そして、私が泣き止むまで頭を撫でてくれた。

 数日後、ダグラスとマリーが小レシュノルティアに着き、起きた事を説明してくれた。

 お父様は病死ではなく毒殺されたという事。犯人は大叔父様で、私とお父様を病死を装って葬り“正当な手順”を踏んで自分の血筋にレシュノルティア王家を継承させようと企んでいた事。

 そして今、私の骸を手に出来ない以上、大叔父様は私が成人するまでの暫定的な国王代理にしかなれない事。

 王位継承のややこしい決まり事と政治の難しさに加え、信じていた人の裏切りを認めたくなかった幼い私はダグラスの話を理解出来なかった。

 自分の置かれている現状を何度説明されても首を傾げる私に、ずっと黙っていたリフがこう言った。


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