空の誓い、海との約束
海との約束
 ダグラスの猛反対にも関わらず、リフは私を度々街へ連れて行ってくれた。

 小言を言われるのがリフだけなので申し訳ない気がしたけれど、外へ行くのは楽しくて仕方なかった。こっそり家を抜け出すのもスリルがあって楽しかった。

「エマ、今日はちょっと遠出しようか」

「うん!」

 いつもは難しい敬語ばかり使って畏まっているリフが、外では普通に接してくれる。名前を呼んで、手を繋いでくれる。それが嬉しかった。

 漁師のタイガおじさんは大きな船に乗せてくれた。エマ坊、と呼んで私を可愛がってくれた。操舵室に入らせてくれたり、とれたてのお魚をくれる事もあった。

 ダリアおばさんは面白い人だった。お洒落で、お話好きで。リフは彼女が苦手みたいだったけれど、私はおばさんの話を聞くのが好きだった。

 本国の事や、お父様が亡くなったショックで病に伏せてしまったお母様の事を忘れることはなかった。

それでも、島での生活は穏やかで新鮮で、毎日が楽しかった。

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