とろける恋のヴィブラート
 ※ ※ ※

「いや~ベルンフリートの事務所にこんなピアノが達者な美人さんがいたなんて、知らなかったよ、あっはっは」


「ありがとうございます。恐縮です」


 御堂の演奏が終わっても、興奮冷めやらぬといった感じでホール内はざわついていた。


 パーティーは立食形式で、奏は失意の中でも腹は減るという切ない思いを抱えて、砂を噛むような食事をしていた。
< 124 / 458 >

この作品をシェア

pagetop