とろける恋のヴィブラート
(もし本当に親の七光りだったとしたら、御堂さんはそんな人……きっと恋人になんか選んだりしないと思う)


 その時――。


「青山さーん、三番に野宮社長から内線入ってますよー」


「あ、はーい! ありがとうございます」


 気がつくと、もうすでにキャピキャピ女子社員たちはそれぞれ仕事に戻っていた。
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