とろける恋のヴィブラート
「どうかした?」


「あ、柴野さん……」


 その時、ちょうどオフィスに戻ってきた柴野から声をかけられた。


「ちょっと応接室に呼ばれて……すぐに戻ります」


「わかった」


 慌ただしく踵を返す奏の背中を、無言で柴野は目を細めてじっと見つめた――。
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