とろける恋のヴィブラート
 ※ ※ ※

 病院からの帰りの車の中、奏を一旦会社まで送り届ける途中、御堂がポツリと尋ねた。


「先生と話せたか?」


「はい、石田さんいい人ですね。とても優しそうで」


 奏は助手席で、今にも雨が降り出しそうな景色を他所に、メモをまとめながらペンを走らせていた。


「……そうか」


 けれど、どことなくいつもの御堂の雰囲気ではないことを感じて、奏はペンを止めて御堂の横顔をちらりと見た。


「御堂さん……?」
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