お向かいさんに恋をして
「ふふっ……。

二人は凄く応援してくれたし、たくさん協力もしてくれたのに……。

私自身が何の行動にも移せないまま、こんなことになっちゃってごめんね?

失恋するにしたって、当たって砕けた方が、もっとスッキリしたのかな……。

そりゃあ最初はへこむかもだけど、何もしなかったから、モヤモヤするんだよね……?」

二人は止まらない私の呟きを、じっと黙って聞いてくれている。

今の私には、留奈さんに敬語を使う余裕もなくて、失礼かなって思うけど、留奈さんは何も言わないでいてくれる。

「話す機会作ってくれたり、ゆかりさんについて一緒に考えてくれたり、指輪確認してくれたり、事件の時は慰めてくれたり……。

二人を頼りっぱなしで、自分一人じゃなにも……」
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