運命のように君を愛してる~先生との赤い糸~
【優姫】
翌日の夜。
白い裾にレース付きの若い子に人気のワンピースドレスを着て、緊張しながら枢とパーティー会場に向かった。
会場に入ると、会社の関係はもう集まっていた。
「あっ、切田社長」
「切田社長、いつ見てもカッコイイわ~~」
会場の若い女性たちが、次々と枢を見て声を上げる。
…うわぁ~~~、綺麗な人ばっかり!
「…ううっ~~私、やっぱり帰る!」
「はぁ?ここまで来てそんな事を言うなよ。…大丈夫、俺には優姫が一番魅力的だから…」
枢にそう耳元で囁かれて、一気に顔が熱くなった。
…どうして、この人は…私の気持ちがわかってしまうだろう?
「なっ…!」
「だから…自信を持ってよ。ほら、行くぞ」
「うん♪」
私は枢の手を取り、腕を組んで前に進んで行く。
「…誰だ、切田社長の隣にいるのは?」
「あの子、切田会長の婚約者の娘さんらしいぞ」
と、いう言葉が聞こえてくる。
「あっ、兄貴、優姫」
「おう、来たか」
「まぁ、優姫。そのドレス似合ってるわ」
「…そ、そうかな…」
「親父、遅くなって悪かった」
「なに、まだ始めてないし…優姫の支度に時間がかかったんだろ?」
「うん」
私は頷いた。
「…会長。そろそろ、始めてよろしいでしょうか?」
渉さんがお義父さんにそう声をかけた。
「ああ、頼む」
それから私たちは、会場の一番前に出る。
司会の渉さんが最初の挨拶し、その後…お義父さんにマイクを渡した。
「皆様、今実はお忙しいところをお集まり頂きまことにありがとうございます」
お義父さんは、関係者に日頃の感謝の言葉も加えながら挨拶した。
「…さて、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、私は11月に隣にいる木下優子と再婚する事を正式に発表させて頂きます。…彼女は私の亡き妻陽子の親友で、『雨宮グループ財閥』雨宮太一氏の元妻でした」
―――ザワザワ。
そう言うと、会場が一瞬騒めく。
「…詳しい事は言いませんが、かつての親友でもある太一と優子の間に『ある問題』ありました。私がそれを知ったのは陽子が残した手紙でした。…すべては陽子のおかげだと思います」
その後、お義父さんが話し終わると拍手と共に会場から声が上がる
「切田会長、木下様。ご婚約おめでとうございます!」
「会長、おめでとうございます!」
「おめでとうございます!」
その暖かな拍手に、母さんとお義父さんは微笑み合う。