僕のとなりで。
サヤカの質問に吹き出す僕。

『ありえないよ。チトセが付き合ったのは年上ばっか。仮に、仲間内で好きになるとしたら、どっちかって言うと、俺よりカズヤでしょ（笑）』

『そんなの分からないよ。もしかしたら、チトセちゃん自身気付いてないかもだし。』

サヤカの表情は、真剣だった。

『大丈夫だって。チトセって、好きな男は押しまくりだから、すぐ分かるし、前だって否定してたろ？』

『あたしとリョウくんに気を使ったのかも。』

そう言って、下を向くサヤカ。

サヤカの頭にポンと手をのせて答える。

『まぁ、ありえないけど、例えチトセが俺を好きでも、俺はサヤカが好きだし、どっちみち付き合えないよ。仲間としてはチトセも大事にしたいけどね。』

顔が熱かった。

ちょっと困ったように笑ったサヤカが言う。

『そっか。愛されてるなぁ～、あたし。』

それを聞いて、ますます顔が熱くて、赤面を見られたくない僕は、サヤカの頭に手をのせたままにしていた。

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