付き合う→結婚
「私の両親に会ったら、将来は私と結婚すると思われるのが嫌なんでしょ?」


「それはその……」


口ごもる圭太。


そうなんだね……。


「私、用事を思い出しちゃった。家に遊びに来るのは今度にして。じゃあ……」


背を向けた瞬間


「桃子」


圭太にパシッと腕を掴まれる。


「大事な用事なの。離して」


そう言うと圭太はすぐ私の腕を離した。


そして解放された私は全速力で今、歩いてきた道を走る。



やっぱり結婚を意識させる方法は


失敗だった…。
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