天才極甘党系男子



「ほんとに、何も聞いてないんだねあんた」


「えっ…あ、はい」


じっと見ているとそうやって心平さんが言った。


咲和は水を取りに行ってしまった。


「あいつが医者になったのは俺が原因」


「へ?」


「まぁ、いろいろあってね」


「いろいろ?」


そこからは衝撃が2つ。


聞かなきゃ良かった、とも思った。


本人から聞けばよかった。


本人から聞くことはないと思うけど。


「ちょっと、澄乃?!どうしたの?!」


戻ってきた咲和がわたしを見て駆け寄ってきた。



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