天才極甘党系男子
やるしかない。
新たに運ばれてくる人たちのタグを見て場所を分けていく。
「すみません、通してください!」
さっきの電話の患者だろうか。
僕は道の端に寄けて運ばれてくる人を見る。
そして、息を呑んだ。
「……すみ…の…?」
今、酸素マスクをつけて、ぐったりしていたのは明らかに澄乃だった。
嘘だろ?
なんで…あんな……。
バイト?
そういえば、今日は最後のバイトだって言ってた。
僕は慌てて澄乃に駆け寄る。
「澄乃…!」
重傷者の場所に運ばれた澄乃を見る。
そこへ、白須が来た。
「何してんのよ」
聴診器を当てて僕を睨む。