天才極甘党系男子



そうすると、は?という顔をした。


「なんで僕以外がここに?さっきの人?」


「ううん、小森さん」


「小森さん?」


誰だろう、というように眉間にシワを寄せる。


「誰?」


「えっ…いつもの看護師の人」


「…あぁ、小森っていうんだ」


この人ってほんとにこういう…。


ズタボロに言われたとはいえ、


小森さんがかわいそうに思えた。


「なんか言われた?」


「ううん」


「…そ」


颯佑は近くの椅子を持ってきて座る。


「さっきね、脳外科医の日野先生がきて」


「あぁ、いろいろ教えてもらった?」


「うん」


「リハビリ、頑張ろうな」


「頑張るよ」


そういうと、満足したように頷いて、


わたしの頭をなでた。



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