天才極甘党系男子
リハビリは自分が思っているより、
はるかに上を行く辛さだった。
「っ…」
もう、冬でクリスマスも近いというこの時に、
汗が吹き出てくる。
颯佑は始め、会うまではいてくれたものの、患者がいるからと戻ってしまった。
白須インストラクターと2人だけ。
体を支える腕はもう限界で震えていた。
「休憩しましょうか」
30分ほどして白須さんはそういった。
わたしは頷いて白須さんに支えられながらベンチに座る。
「五体満足に感謝ですね」
「大丈夫ですよ、すぐに歩くのも楽になります」
「…努力します」
部屋の中でできれば練習しておこう。
立つことさえもままならないのは、進行が遅れてしまう。
少し、マッサージしますね。
そう言って、優しく足をマッサージしてくれる。
「白須さん」
「はい」
「わたし、がんばります」