天才極甘党系男子
きっと。
きっとそれは今までを知ってるからだ。
わたしは知らない。
「…わたしは」
好きで結婚するわけじゃない。
そういいかけてやめた。
「このあと、約束してるので病院に行きます。お話はまた今度でもいいですか?」
「あ、そうだったの?ごめんなさい…。
ちゃんと、考えてね」
さようならと言ってわたしは逃げる。
友達。
友だちってこうやって言ってくれる子のことをいうよね。
わたしは病院に向かいながら木元さんについて考える。