天才極甘党系男子



駐車場に来て車に乗ると、すぐに発進する。


「さっきの子かわいかったね」


「読モ出身らしいよ」


「そうなんだ!可愛いわけだ」


「僕の超ドストライク」


「そう言えば言ってたね、はじめに」


初めてあった時に言っていたタイプ。


かわいい。


巨乳。


等々。


わたしにはないものをあの子は兼ね揃えていた。


「あの子と結婚しちゃえばいいじゃん」


そんなことを、口にするわたしは本当に可愛くない。


「言ったじゃん。
ああいうのは安心して結婚できないって」


「わたしだって、モテるよ?心配でしょ?」


「何を見て言ってるの?」


久しぶりに毒を吐かれてわたしは撃沈。


それからは、黙り込んでしまった。


怒る気力もわかないんだ。


それくらい、どこかでショックを受けてた。



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