二重人格の彼
「家どこだ?」


「あんたの?」


「は?お前のだ」


どうしようもねぇみたいな顔で見られた。


悪かったな。主語がねぇんだよ!お前の会話。


あたしの住所を教えようとしたら、


「あぁ!隼人遅いぃー」


女の人が校門にいた。


おい、7時だぞ。


帰れよ。あたしもだけど。


ていうか、こういう時ストーカー生徒会長はどういう対応をしているんだろう。


あの、ウザイ会長はあたしと麻実さんとしか知らないんでしょ?なら…


「どうしたの?」


……な、なんか優しい……気持ち悪


「隼人ぉ帰ろ!」


ていうか、香水臭い。


なんなの?普通1プッシュでしょ。


絶対丸かぶりしてるでしょ。


「ごめんね。俺、このあと用事あるから…今度ね」


「……わかった、絶対ね」


そう言い残し帰ってった。


……絶対心の中で、香水臭いとか近寄んなとか思ってるんでしょ?


「あいつ香水くせぇな」


ほら思ってた。


< 13 / 33 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop