恋の授業。


楽しそうだと思える隙間が心にできたのかもしれない。

流されてみるのもおもしろいと、受け入れられたのかもしれない。



どうして変わったのかなんて自分でもハッキリしないけど、無理矢理だとか、嫌々ではないことは確かだ。



森川君の話に答えてたら、自分自身も引っかかっていた何かが取れたように軽くなった。


思わず笑顔になると、森川君が何ともいえない…、切なげな表情で笑っている。

ワタシより30センチは大きいはずの森川君がシュンとすると、いつかのように垂れ下がった耳が見えるような気がしてくる。


ワタシはこれが苦手だ。
なんとかしてあげないと、と思うから。


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