恋の授業。


足が痛くならないように、ヒールは低い。
寒くなってもいいように、羽織るものも持った。
ハンカチも念の為2枚持った。
携帯も、充電バッチリ!



「よしっ!」



気合いを入れて部屋を出ると、母親がニコニコしてこっちに来た。



「花火大会行ってくるから。」



「そう」



素っ気ない返事とは裏腹に楽しそうな顔は、ワタシが浮かれていることに気付いてるんだろう…



「今日は特別に門限12時でいいわよ、シンデレラさん!」



うわっ……!

門限が延びたのは嬉しいけど…
母親の恥ずかしい感じ苦手!



なんて返事をすればいいかと困っていると、お金は足りるの?と、お小遣いまでくれてしまった!



わわわ!もう恥ずかしい!



行ってきます!と、逃げるように家を出て駅に向かう。
約束の10分前には着くように。


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