恋の授業。



こんな話を冷静に聞くなんて、漫画やドラマにはない。



でも…ワタシの気持ちに迷いはないから。



森川君の表情が少し苦しそうになって、続けられた言葉は



「さっき、川原さん声かけられたでしょ。」



…?
あ。



「うん…」



すでにワタシが忘れてしまったこと。



「すごく嫌だったんだ…」



……うぅっ。
は、恥ずかしい…



相変わらず強くにぎられていた手を、更に強くにぎられる。



「ヤダ。」



ヤダ……?



「っふ!」



ヤダって!



まるで小さい子が拗ねているような言い方に、つい笑ってしまった。

口を尖らせてワタシを見る森川君を、可愛いと思った。


< 183 / 324 >

この作品をシェア

pagetop