恋の授業。




「………」




「………」



沈黙が辛い。
でもこれを機に、言わないといけないんだ。


そう考えていながら、頭の隅でいろんなことが思い出される。
走馬灯って、こんな時にも見られるのか…なんてお気楽ぶってみるものの、結構しんどい。



いや、しんどいのはもう連絡しないなんてキザなこと言わなくちゃいけないからだ…!



「ブッハハハ!!」



ホクロメガネの吹き出した笑い声で我に返る。



「君の百面相を見るのは久しぶりですねぇ」



笑い止まらない口で子供扱いするホクロメガネ。



そんな態度にも腹が立たない。
むしろ、懐かしい。



「このままでいいので、少しだけ、話がしたいんですが。」



穏やかな顔に戻ったホクロメガネがあの優しい目で言えば、断るなんて出来ない。



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