恋の授業。




森川君は…大丈夫、かな?



こんな時同じクラスだとこうなるのかと嫌になるけど、それは森川君も同じだ。



ましてワタシなんてあからさまに目腫らして、困るだろうなぁ〜…



別れた理由もあってか、どうしても森川君への心配が消えない。



でも…もう、心配しちゃいけないんだよね…



上辺だけかもしれないけど、男子たちと楽しそうに話す森川君を見て、

ワタシは、現実を受け止めて、自分の気持ちをしっかりと消化しようと決めた。



その日の帰り、マリと綾子は予定をキャンセルしてワタシを連れ回してくれた。



なんだかんだ、3人で遊ぶのも久し振りで本当にいい気分転換になったと思う。



「なんかさー、納得できないよ、お互い好きなのに。」



マリは今日何度目かの台詞を言う。



「何にしても、今はこれがベストってことなんじゃないの?」



やっぱり綾子は大人だなぁ…



大人と言えば…
このこのホクロメガネが知ったら、なんて言うかなぁ〜



ふとホクロメガネを思い出す。



「きっと今は、休憩の時間なんだよ。」



何故だかワタシと綾子でマリを説得して、笑いがこぼれる。



…いつか、この気持ちがなくなっても……

きっとすごくいい思い出になる、
そんな気がしている。


< 276 / 324 >

この作品をシェア

pagetop