恋の授業。



「俺さ…」



今更蒸し返すようだけど、と言って、森川君は別れた時の話を始めた。



「確かに辛かったんだよ、俺ばっかりって思っちゃってたし、そんな自分も嫌だったし…。」



「うん…」



「だけどさ、それをわざと遠回しにくーちゃんに伝えて…、プレッシャーかけて、…それでどこにも行けないように、雁字搦めにしてた。」



……え…そんなの…そんなこと…



「どうすれば側にいてくれるか、わかってたんだ。」



………。



「くーちゃんの優しさに漬け込んで、いろんなことに嫉妬して…、“してくれない”ばっかりだったんだよ。」



「………。」



「辛い思いさせて、ごめんね。
…それから、くーちゃんの気持ちは、ちゃんと伝わってたから…。だから、自信無くしたりしないで?」



………



「くーちゃんは、今のくーちゃんで最高のくーちゃんだからね!」



森川君の話が終わる前に、ワタシの顔はぐちゃぐちゃだった。


あれからワタシが考えてきたこと。

自分でもあきらめてたこと。


漠然と不安に思ってたもやもやが全部、涙と一緒に出て行った。


< 288 / 324 >

この作品をシェア

pagetop