一夏の花


驚いた。目の前に待ち望んでいた白い制服が立ち止った。

よく見れば面識のある看護師だった。


「具合はどう? ずいぶん集中してたわね」


ああ、今朝と全く同じ展開か。半ば可笑しい気持ちで今朝と同じ優しい看護師を見つめる。
今度はなんだろう。




「虹が出てるのよ。ちょっと屋上に言ってみない?」
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