ギャップ彼女 1
「リン。どうした?」
左隣に座っていた伊吹が、耳元で小さい声で囁いた。
私は何でもないとういう気持ちを込めて軽く首を横に振る。
朱里から視線を逸らし、奏に視線を向ければ、奏は私の右横にいる悠斗を見て、目を見開き驚いている。
…どうしたの?
「お前……」
右隣の悠斗は、奏をじっと見ながら無言で私の手をぎゅっと握ってくる。
視界の隅に入ったのは、困った顔の翔と隼人。
蓮に関しては、奏を睨みつけていた。