ギャップ彼女 1
「……。」



しかし、何故か固まってしまった悠斗。
なんで無言?


気になったので、そっと手を添えて体を引き離そうとすれば悠斗は、すんなり離れた。



『ゆうと?』



え…?



悠斗の顔を覗きこめば、悠斗の顔が赤くなっている事に気付いたんだ。


なんで耳まで赤いの?
私、何か変なこと言った…?




「見るな」




不思議に思っていると、再びギュッと抱きしめてきた悠斗。



ん?
まいっか…



よく分からなかったが、悠斗に包み込まれたまま私は言葉を続けた。



『さっき八つ当たりしてごめん。感傷的になっちゃった。ただ、怖かったんだ。


だってね、生徒会のみんなに嫌われてると思ったら無性に悲しくなったの。


どうでもいい人にどう思われようが何も思わないけど、大切に思い始めた悠斗達だったから余計に怖かった』




少しは信じてもいい?
私も皆の事、大切だって思っても良い?




『私は、悠斗も、隼人も、蓮も、伊吹も翔もみんな大好き。』




もう一人になりたくない。
離れたくない
< 185 / 426 >

この作品をシェア

pagetop