ギャップ彼女 1



『うん。私ね、7歳位の時の記憶がないの。』

「記憶がない?」



小さい頃は鮮明に覚えているのにね。




『そう。なぜか私ね、入院してたみたいでさ、気づいたら病院のベッドの上だったんだ。どうしてここにいるのとか、全く思い出せなくて…



私はね、パパのお葬式にも出た記憶もない、薄情な娘なんだ。』


「…亡くなった?」






私が話始めれば、悠斗は顔を曇らせた。





『そう。もう8年前。交通事故って聞いた。』

「…そうか…」





もしかしたら、私の入院とお父さんの交通事故って関係あるかもしれない。



そう何度、考えた事だろう。






でも、私には聞けないんだ。
頭に過るのは、涙を流しながら謝った母の姿で




これ以上聞いちゃいけない。
真実を明らかにしてはいけない。







そう感じていたんだ。

< 188 / 426 >

この作品をシェア

pagetop