ギャップ彼女 1
~伊吹 SIDE~


『…ふぇ…み、んな…あ、りがと…嬉しい…大切に…する…』


泣きじゃくるリン。すごく喜んでくれて嬉しかった。




実は夏休み前から、この計画は練られていた。おそろいのアクセサリー。掘られた文字はcamarade。リンが一番欲しい言葉だと思う。



最初、悠斗がこの話を提案した。もうすぐリンの誕生日だから、その時に渡したいと言っていた。



何でリンの誕生日を知っているのかと一瞬不思議に思ったが、おそらく翔がパソコンで調べたのだろう。



ケーキをチョコケーキにしたのは蓮の案。
普通誕生日ケーキといったらイチゴの生クリームが定番だと思うが、リンはチョコが絶対好きだからとチョコケーキになった。





「リン、泣いてねぇでケーキ食うぞ」とクシャリとリンの頭を撫でる蓮に俺はびっくりした。



「……ん」



蓮がリンに優しい顔を向けていたのだ。リンに向ける眼差しが以前と違く見える。




蓮…やっぱりお前も……?



~伊吹 SIDE END~
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