ギャップ彼女 1
「じゃぁ、行ってくるわね」
女手一つでここまで育ててくれた母には感謝している。
2人の子供を子育てしながら、お金を稼ぐ事がどんなに大変かという事は、自分なりに理解しているつもりだ。
だから私は、高校生になったら働いて少しでも生活費を稼ぎたかった。
少しでも、母の力になりたい。
母を楽にしてあげたい。
そう思ったんだ。
『行ってらっしゃい。あまり無理しないでね!!』
「ありがとう」
柔らかく微笑んだ母は、仕事に向かった。