(続) 冷めた結婚
そのまま、私は何も反応しなかった。
ただただ、輝が飽きるのを待つだけだったた。
それから、しばらく経っただろうか、ゆっくり目を開けると心配そうに私の顔を覗きこむ輝と目があった。
手首に違和感がないことから、自由になっていることが理解できた。
「愛海?大丈夫?」
大丈夫?
「途中で、気失っちゃうからマジでビビった」
ビビった?
「愛海、服着た…」
「輝なんか、大っ嫌い!!」
輝の言葉を遮って、伸ばされた手を思いっきり払った。
その瞬間、一気に傷ついた表情の輝。
「なんで…そんなこと言うんだよ?」
その言葉も耳には入らない。
私は両手で肩を抱きながら、自分を抱きしめるようにして、次々に溢れてくる涙を見られないように下を向いていた。