Bloody Dance~姫と吸血鬼~

Thika



少々早足気味でチカは廊下を進む。


―クソ、血にはあれほど気をつけろと言ったのに


舞踏会場に戻る途中、”匂いの原因”を発見した。


「あら?チカ様じゃありませんか」


そこには血の入ったグラスを持った一人の婦人が立っていた。
おそらく、チカの後をついてきたのだろう。


「お会いできて光栄ですわ、私の名h「消えうせろ、さもなくば抹殺するぞ」


チカの目は鋭く、冷ややかな目だった。
その目で睨まれた婦人はひどく怯えた顔でチカを見上げた。

そして、婦人は何も言わずに去って行った。



―鬱陶しい あそこの家はマナーがなっていない


時計を見ると、11時。
舞踏会も終りの時間だ。チカは自室に戻り、眠くは無いが目を瞑り。

仮眠をとった。


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