猫とあたしの物語

ま、こんな綺麗な猫に
戻ったんだったら…



きっと、この真っ黒にも
飼い主がいるんだろうな。



「さてと…


もう日が暮れちゃったし、
さっさと帰っちゃお。」



よっこらせ…と腰を上げ
パッケージの袋をゴミ箱に捨てて



あたしは背を向けながら
真っ黒に軽く手を振ってから
公園を出た。
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