どうしようもないくらい好きでした(仮)
平日の昼間。
もちろん高校生らしき制服姿は見かけない。
それでも駅前は想っていた以上に賑やかだった。
考えてみれば、あと数日で冬休みに入る。
待っていなくてもクリスマスがやってきて、何事もなかったように通り過ぎでいくのだろう。
独りではない。
それでも物理的な距離が私を孤独感で覆い尽くしてしまう。
きっと、本当に淋しいとはこんな気持ちの事を言うのだと初めて気付いたような気がした。
電車に揺られながら、私は陸の事を想った。
陸の夢に、私は現れたのだろうか。
夢で私達は逢えたのだろうか。