どうしようもないくらい好きでした(仮)
そのままふざけあって、終いにはくすぐりあいになって。
絡み合いながらソファーを滑り落ちて床の上に。
仰向けの私の上に、覆い被さるように陸がいる。
その髪に手を伸ばせば、陸はそっと眼を閉じた。
私の手の動きに合わせるように、陸の吐息が重なる。
「しばらく…そのまま」
うっすらと目を開けた陸が囁くように呟く。
柔らかいフワフワの髪。
陸の体温が指先から伝わる。
「ななちゃんってさ、俺の事好きでしょ?」
「ん…? 好きじゃないよ」
「嘘ばっかり。大好きでしょ?」
「全然、好きじゃないもん」
「俺はそうゆう、ななちゃんの素直じゃないところも可愛いと思うよ」
「知ってる…」
今度は私がゆっくりと眼を閉じた。