どうしようもないくらい好きでした(仮)



ほんの少しだけ照れたようにと微笑むと、陸はもう一度私の首筋に顔をうずめて耳元で囁いた。


「ななは、もっと好い(いい)匂いがする。」


そして、そのまま優しく首筋にキスをした。


「陸、くすぐったい。」


形だけの小さな抵抗をしてみる。


それからそっと目を閉じると、陸の唇の動きに集中した。






    *    *    *
< 9 / 263 >

この作品をシェア

pagetop