【短編】手、繋いでもいいですか?
「俺達付き合ってるんだよね?」
「え。何、急に・・・」
え。待って。 な、に・・・?
「どうして・・・俺と手繋ぎたくないの?」
「だから・・・」
ちょっと待って。
溜め込んでたモノが溢れるみたいに早口で話す彼。
「俺の手、繋ぐのそんなに嫌なの?」
「どうし・・・」
待って。待って
彼の言葉に驚いて言葉が出てこなくなる。
「俺の手そんなに汚い・・・かな?」
「え・・・何言ってるの?」
そんなこと思ったことない。
「・・・ごめん。今日は一人で帰る。」