この道を、君と
三年前のこと
「はあ」
ため息とともにつく頬杖
自分で柊二に本当の別れを告げたけれど、思っていた以上にダメージがあったようだ
気温と日差しだけが春へと向かい
それとは反比例に砂都美の心は冴えない
「チーフ!!」
そしてやってくる、うちの部の小型犬(と呼びことにした)
「何?大林君」
パソコンの電源を落とし、帰り支度を進めながらそっと彼に一瞥をくれる
「今日こそは!!今日こそは、ご飯、行きましょう」
ぐっ、と机に手をついて身を乗り出してくる彼に
「そうねえ、芽衣も一緒なら」
そう笑顔で告げる
すぐさま、「わっかりました!!」と受付へ駆けていく彼の背中を
思わず苦笑しながら見送る
「さて、帰りますか」
薄手になったコートを着込み、フロアの電気を消す
廊下に響くのは、砂都美のヒールの音だけだ
ため息とともにつく頬杖
自分で柊二に本当の別れを告げたけれど、思っていた以上にダメージがあったようだ
気温と日差しだけが春へと向かい
それとは反比例に砂都美の心は冴えない
「チーフ!!」
そしてやってくる、うちの部の小型犬(と呼びことにした)
「何?大林君」
パソコンの電源を落とし、帰り支度を進めながらそっと彼に一瞥をくれる
「今日こそは!!今日こそは、ご飯、行きましょう」
ぐっ、と机に手をついて身を乗り出してくる彼に
「そうねえ、芽衣も一緒なら」
そう笑顔で告げる
すぐさま、「わっかりました!!」と受付へ駆けていく彼の背中を
思わず苦笑しながら見送る
「さて、帰りますか」
薄手になったコートを着込み、フロアの電気を消す
廊下に響くのは、砂都美のヒールの音だけだ