年上のあなた

「私だって一応、元女の子だし。恋人にだったら、して欲しいかな。それに、自分がされたく無いこと、後輩にしたりしないから。」

「…良いの?」

綾先輩は、両手を膝の上に乗せ、姿勢を正した。

「TPOさえ考えて頂けるなら、是非。」

真顔で言われ、笑うと言うより顔が緩んだ。

周囲に人がいない事を確認すると、そのまま綾先輩の頭へ手を伸ばし、ポンポンと優しく撫でた。

綾先輩の顔が、みるみる赤くなった。

「…考えてないじゃん、TPO。」

うつむいて小声言った綾先輩は、今までのどの瞬間より可愛かった。
< 11 / 11 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

甘くて苦い

総文字数/2,650

恋愛(その他)10ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
9年前の<あの日>から 私と速水君の関係は変わらない。 でも、今日それが変わる。 ラブコスメ 第一弾 <とろけるような甘いキス> 応募作品

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop