一匹狼な彼氏と能天気な彼女
そう言ってあたしは踵を返した。
………が。
「ナメた口ばっかききやがって……
…ふざけんなっ!!」
「えっ…」
バッと後ろを振り返ると、カラフルヘアーくんたちの中の一人が拳を高く振り上げていた。
あっ、殴られる。
自分でもよく分からないが、なぜかあたしは平常心を保っていた。
これから痛い目にあうというのに。
でもなんか、大丈夫なような気がした。
誰かが守ってくれる、そんな気がしたんだ。
拳がスローモーションで落ちてくる。
あたしは目を瞑りもせず、じっと拳を見続けた。
…でもさ、やっぱり少しこう思っちゃうんだよね。
___……助けて…
ギュっと目を瞑る。
__…『香瑠っ!!』
聞いたことある声に、呼ばれた気がした。