一匹狼な彼氏と能天気な彼女
「なんでいるの?」
おい、待て。
「いやお前、さっき自分がどういう状況だったか分かってんの?」
え?と首を傾げる。
まさか覚えてないとか言わねぇよな…?
「あ、殴られるところだった。」
あ、殴られるところだった、じゃねぇよ。
「随分あっさりしてんな。」
「いや~、それほどでも~。」
褒めてねぇよ……。
はぁー、と項垂れる。
「おい!てめぇら何よそ見してんだよっ!!」
いきなり横で大声が響いた。
うっせぇなぁ…
ギロッと叫んだ奴を睨む。