この手を握りたかったから
恋人繋ぎにした手を、ギュッと強く握ってからほどくと、悟はエンゲージリングがはめられた私の手を胸の高さまで持ち上げ、愛しそうに見つめた。
「好きだったのに、ずっと触れなかったから、この手に憧れてた。繋いでみたかった。」
「..........。」
「目の前にいるのに、他の奴に盗られるのは、もう絶対に嫌だと思った。」
「..........。」
「だから大人になって、素直な気持ちで頑張れた。もう後悔はしたくないから。お前のこと、やっぱりどうしても好きだから。」
「..........。」
胸の奥の方でキュンと音がして、何とも言えない甘く切ない思いが広がって行く。
付き合い始めてから何度も好きだと言われたはずなのに、今まで一番嬉しい「好き」のような気がする。
もう一度プロポーズされたみたいに思えて、胸がいっぱい。
勝手に涙が溢れ出て、どうすることもできない。
「好きだったのに、ずっと触れなかったから、この手に憧れてた。繋いでみたかった。」
「..........。」
「目の前にいるのに、他の奴に盗られるのは、もう絶対に嫌だと思った。」
「..........。」
「だから大人になって、素直な気持ちで頑張れた。もう後悔はしたくないから。お前のこと、やっぱりどうしても好きだから。」
「..........。」
胸の奥の方でキュンと音がして、何とも言えない甘く切ない思いが広がって行く。
付き合い始めてから何度も好きだと言われたはずなのに、今まで一番嬉しい「好き」のような気がする。
もう一度プロポーズされたみたいに思えて、胸がいっぱい。
勝手に涙が溢れ出て、どうすることもできない。