妖精と精霊と人間と
 「ダンスパーティかぁ・・・楽しいんだろうなあ・・・・・ネェ、リデロ!」
 美香がそう言ってリデロに微笑むと、彼女は難しそうな顔をしていた。
 「美香・・・おかしいとは思わないの?あの執事の言葉に、この屋敷。矛盾していることばかりだとは思わないの?」
 「・・・・思っているよ。この屋敷に入った時に気が付いたさ。この部屋、盗聴器か監視カメラがついているのかもね。見られているようで気持ちが悪いよ。」
 美香―――いや、美咲はそう言うとその部屋を出て、明の部屋に向った。
 「みぃ・・・・さき?」
 「ご名答。少し良いか?」
 「ああ、もちろん。」
 二人は屋敷の入り口に舞い戻った。大きなシャンデリアが天井から吊るされている。
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