妖精と精霊と人間と
『友よ。
 聞こえますか?このすすり泣きが・・・
 貴方達のために、泣いているんだ・・・
 解るでしょう?
 皆の声を・・・
 この世界中の・・・
 皆のすすり泣く声が・・・・・。』
 小鳥のさえずりの天使・アマベルは、そう歌うと微笑んで消えていった。その歌を聴くと、さらに皆は大声で泣いた。もう二度と、このメンバーには会えないことが解ったから。もう二度と、この闘いを共に戦ったメンバーで、再び旅をする事が出来ないから。

 「では、のーす、美香、美咲、りでろ、ぶらうん。また、な。明、また、戦い、来る。良い、な?」
 「嗚呼。」
 デントがそう言うと、明は涙を拭いて頷いた。そして、デントが差し出した手を握る。もう二度と会うことは無いのに、また会える気がして仕方なかった。
デントはイオにまたがると、セリアのオークの元へ帰って行った。
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