妖精と精霊と人間と
 ラーグウェイはそう言うと微笑した。美香はにっこりと微笑むと、宴会の広場に戻って行った。
 「美香!どこに行っていたんだ?」
 「ちょっとね♪ほら、明!のめー!」
 「うっぐっ・・・てんめー・・・いきなり人の口にビール流し込んでんじゃねーぞ!」
 「良いじゃーん!ここのは美味いんだからさ☆それに、アルコールじゃ無いじゃん♪」
 「明さん。はい、タオル。」
 六人でそうやって馬鹿騒ぎをしている時、ラーグウェイはまだ外に居た。
 「妬ぎが回ったんでねぇのか?」
 ノームが手すりに腰掛けてそう言った。その言動は、恐ろしいほど訛っていた。
 「ああ、そうかもしれないな。」
 ラーグウェイがそう認めると、ノームは頭をかきながらこう聞いた。
 「あの娘さ何教える気だ?」
 「精霊魔法だ。」
 「ウンディーネが?それともシルフか?」
 「いや、サラマンダーだ。」
 その言葉に、ノームは目を丸くしてこう言った。
 「なっ・・・それは、早んでねのが?」
 「ああ・・・最終的には、だ。お前以外を、全て彼女に託すつもりだ。」
 「お前さん、まさか・・・」
 「・・・俺の次ぎは彼女だ。頼んだぞ?」
 ラーグウェイはそう言うと、宴会へと戻って行った。
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