君と歩く未知
 ドアを開けると、期待とは反対にそこには何もなかった。
アタシは少しがっかりした。
カズくんの製作途中の絵があれば、まだ絵を描きにここに通ってることになると思ったんだけど…
そんなわけないよね。
きっとカズくんは退部届けを提出するのが面倒だっただけだよね。
 アタシは脱力して机の上に腰掛けた。
すると、そこにはあるものが無造作に放り出されていた。
それは…絵だった。
アタシはその絵を手に取った。
アタシはそれを見て、涙がポロポロと溢れて来た。
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