幸せになっていいですか
携帯のアラームで目が覚めた。

しっかり抱き合って眠っている自分に驚いた。

いつもならこんなに密着していないのに、自分でも驚いた。

「一哉起きて・・朝」

「まだ寝る・・」

「仕事だよ・・」

「あ・・そっか・・」ゆっくり目を明けた。

「おはよ」頬にキスをした。

「そんなことしたら襲うぞ」と内腿を撫でてきた。

「遅刻する」と頬をつねった。

二人でうーんと伸びをしてベットから起きた。

「さぁ。行くか」とお互いいつものように仕事に準備にかかった。

鏡を見て驚いた。どれだけ付けられているのか・・・鎖骨の朱い印には気づいていたが

胸元、太腿、背中・・・愛されているという意味ではうれしいが、こんなにつけられると・・・

着替えするのに苦労する・・・。はぁーっとため息が出た。

それを見てクスッと笑う一哉がいた。

「どうそれ?」

「一哉の・・あほ」と呟いた。

「あほ?何でもいいや。それだけ真理を愛してるってことだから」

やさしく笑いながら上着と鞄を持って寝室から出て行った。

私も慌てて鞄を持って後を追いかけた。

1階で軽く食事を取り、出発しようとしたら、良樹さんと加奈子が降りてきた。
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