幸せになっていいですか
耳・・首筋・・と弱い所をやさしく触れてくる・・・

「真理・・・」見つめると一哉の目がいつもと違う・・・

凄く色っぽく見える。今夜はかなり責められそう・・・

でもその目が好きになっている私がいる。

やさしく触れた唇が私の身体を麻痺させていく・・・

今夜はいっぱい抱かれたい・・・

「一哉・・抱いて・・」初めて言葉で伝えた。一哉の口角が少し上がった。

重なる唇が徐々に激しさを増す。息苦しさに少し口を開けると、今度は舌が入ってきた。

その舌の動きに翻弄され、頭がだんだん白くなっていく。

一哉は動きは止まらない・・・と言うか増々動き始めた。

いつもならやさしいという言葉で表現するなら、今夜は激しく強くといってもいいのかも・・・

あっと今に着ていた服が脱がされた・・・

「きれいだよ・・」耳元で囁かれ、首筋に唇が触れた時、身体がビクンと反応した。

一哉の指先と唇が身体中を刺激する・・・

その刺激がさらに私の頭を真っ白にしていく・・・それが何故か心地よく感じる・・・

何度も意識がなくなりそうで、そのたびに一哉にぎゅっとしがみつく・・・

息が苦しい・・何とも言えない声がでそうで・・ぐっと堪えた・・

「・・聞かせて」その声がものすごく色っぽく聞こえた。

私の身体のなかで何かが弾けた気がした・・・

私のすべてをあなたで満たされたい・・・

あなたに溺れてもいい・・・

身体も心も満たされた瞬間涙が流れた・・・

瞼にそっと唇を落とした・・・

今まで以上に一つになれた気がした。

もうどうなってもいい・・・一哉となら・・・

激しさの中にあるやさしさに感じながら、お互いを求めあった。

「俺ダメかも・・」一哉の言葉を聞いた後、私の意識も遠退いた・・・

頭が真っ白になる・・・そのまま力が抜けていくのを感じながら

その後どうなったのかはわからなかった・・・。

気づいた時には一哉に抱きしめられていた。
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