これが、あたしの彼氏です。【完】
「あんたが居ると、目障りなんだよ」
「………っ」
最後にそう付け加えられて、不意にあたしの胸倉を掴んでいたギャルの手がバっと離れた。
あたしはその振動で、後ろにドタっと尻もちをつく。
「…………っ」
「その机、直しておきなさいよ」
「………」
ギャル女は低い声でそう言うと、周りにいた仲間と一緒に笑い合いながらスタスタと教室を出て行ってしまった。
「………っ」
痛くて辛くて、涙が零れそうになった。
あたしはゆっくりとその場に立ち上がると、あのギャル女が言ったように倒された机をゆっくりと元に戻した。椅子もちゃんと立たせ、散らばった教科書も奇麗に机の中へと仕舞っていく。
当然のごとく、そんなあたしに誰も手なんて貸してはくれない。
別に貸してもらおうだなんて思ってないけど、でも今のこの現状が、何だか物凄く悲しいように思えた。それが、とてつもなく堪えられなかった。
それから着々と時間が過ぎて、あっという間に昼休みを迎えた。